激変する自動車業界で生き残り飛躍するための人材を!

会社の業態:自動車部品の製造を国内及び海外で展開
会社の規模:従業員 2,000人以上
ご担当者:人事担当役員

当社の主要事業は、自動車のエンジン用部品の製造。取引先は、国内外の自動車メーカーです。機械、組み立て、鋳造などに強みを持ち、高い世界シェアを持つ製品もあるため、現状業績は安定しています。しかし今、自動車業界はEV化、自動運転化、IoT化により、変化のうねりの中にある。将来を考えると、新たなビジネスモデルの創出が必須といえる状況でした。

■課題・背景

技術力はあるが"創造性"が不足していた

新たなビジネスの開発が求められる中、最大の課題は端的にそれを担う"人材"が不足していることでした。技術者集団として、複雑な仕様のものを高い品質で設計・量産することには長けている。しかし、ゼロから新しいものを生み出すことに慣れていない。そこで、なんとか社内で"事業家人材"を養成すべく、外部講師を招いた実践的な研修を行うことにしました。

研修の方向性として考えたのは大きく2つ。「技術オリエンテッド」と「市場オリエンテッド」です。技術オリエンテッド研修では、要素技術までブレイクダウンして当社の強みが生きる商材を探索する。そして市場オリエンテッド研修では、外部環境を踏まえ時代の追い風に乗るテーマを探索していくことにしました。

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■提案プロセス・実施施策

土台となる理論を固め、その上で実践的なアイデアを出す

研修の参加対象としたのは、各工場、各部門の幹部社員で、年齢的には40代半ばから50代が中心。営業部門も含め、オープンイノベーションでアイデアを出していくワークショップスタイルにしました。期間は1年間。毎月、合宿研修を開催するという構成です。

そうした枠組みのもと、講師となる先生が提案されたのは「インテリジェントスマート」から「ストリートスマート」という研修の流れでした。まず、前半でマーケティングや組織マネジメント、会計などの知識、理論をしっかり身に付けた上で、具体的な事業アイデアを検討していく形です。なぜ理論を重視するのか。「一見いいアイデアに思えても、理論的に間違っていると結局うまくいかない」という先生の言葉が印象に残っています。

後半の6カ月では、部門の枠を超えビジネスモデルのアイデアを出し合いました。ここで重視したのが、できるだけ市場を絞ること。ここまで絞り込むかというくらい徹底し、ニッチな市場で確かな成功を収めてから次へ展開するという考え方が大事だということでした。そして、実際のアイデア出しでは極力具体性を意識しました。内容が具体的かつ実践的であれば、検証の精度も高くなり、より深く学習できるからです。

これらに注意しながら、技術オリエンテッド、市場オリエンテッドの双方で可能性を列挙。毎月の合同研修後は、参加者それぞれ課題を持ち帰り、さらに次の合同研修でアイデアを煮詰めていく作業を行いました。

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■成果

技術指向、市場指向の新規事業を6つ考案

研修を経て、最終的に6つの新規事業候補を考案することができました。事業領域はさまざまですが、いずれも"自動車関連ではない"ことが特徴です。市場オリエンテッドのものとしては、例えば遊休地となっている工場跡地を活用した高齢者向けのサービスがあります。当社には歴史があり、各地に土地を保有しています。そして、地元出身の従業員も多い。これらの特性を生かしたアイデアといえます。

研修の成功要因は、適切なプロセス、アプローチで、まさに理論的に事業開発に取り組めたことにあったと思います。研修の中では、「仮説ありきで、それを立証するデータを集めるようではいけない」という話もありました。仮説ありきでは、ある種の思いつきを具現化することになってしまうというわけです。

段階を踏みながらも、連続的に内容の濃い学習を繰り返すことで、中途半端に終わらず、確かな経験を蓄積するワークショップ型の研修を実現することができたと思っています。

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■参加者の声

製造部 責任者様 男性

これまで戦略やマーケティングといった言葉をあまり意識したことはありませんでしたが、実際に学んでみると非常に興味深いものでした。ただ、初めのうちはやはり現状分析はできてもアイデアが出てこない。そんな状況が続きました。

研修の中で「明日の新聞の記事を予測しているか。新聞は、確認するくらいの気持ちで読むもの」と言われ、はっとしました。その後、自分なりにさまざまな情報源にあたるようになり、だんだんと新たな発想がきるように。情報については、「ため込むのでなく、その場で分析!」という言葉も記憶に残っています。

「机上で考えるだけでは駄目、観察に基づいてインサイトせよ」という講師のアドバイスを受け、今はできるだけ街に出てアイデアを検証するようにしています。会社の雰囲気も変わり、今後の事業展開にワクワク感を覚えています。

■この事例で取り入れた研修メニュー

#事業計画 #戦略論 #マーケティング論 #ビジネスモデル

■キーワード

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