正しい目標管理(10)目標設定のフォロー #2

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  • 髙橋宏誠

2018年12月18日

前回、リーダーシップ・パイプライン・モデルを紹介し、それは、リーダーシップをそれぞれの役職で捉える考え方だということをご説明しました。そこで、今回は、課長に求められる役割と職務要件を具体的に説明します。

14.課長の役割とは

課長には、通常、三つの役割があります。それは、業務責任者としての役割、指導・支援者としての役割、そしてプレーヤーとしての役割です。

業務責任者としての役割は、計画性ある業務プロセスを遂行し、組織目標を遂行することです。具体的には、組織(課)としての目標設定、計画の策定、業務設計(フローやツールの設定と運用)、業績管理、人事管理、予算管理、スケジュール管理、リスク管理などがあります。

指導・支援者としての役割は、部下を動機付け、能力を高め、組織のパフォーマンスを高めることです。これには、業績評価、フィードバックも含まれます。

そして、プレーヤーとしての役割があります。
 
しかし、これだけでは、一般社員と比べて、課長に求められること(役割)の具体的内容が明確であるとはいえないでしょう。そこで、部下は課長にどんなことを期待しているのかを考えてみることによって、課長の役割の具体的な内容が見えてきます。

15.部下が課長に期待すること

前述の三つの役割に沿って考えることにより、部下が課長に期待するが明確になります。

業務責任者としての期待としては、通常、以下の通りです。

1)成果目標に関しては
● 部下との対話を通じて明確な目標を設定してほしい
● 目標を達成するための具体的な方法を示してほしい

2)業務指示(含、業務設計)に関しては
● 部下一人ひとりの役割やなすべきことを明確にしてほしい
● 仕事の進め方をきちんと指示してほしい

3)業務支援に関しては
● 適度な支援をいただきたい
● 行き詰った時にアドバイス、ヒントがほしい
● 間違い、過ちに対して、しっかり指導してほしい

4)コミュニケーションに関しては
● 部下とのコミュニケーションをもっと取ってほしい
● 情報を共有してほしい

5)組織間関係については
● 社内外との調整を取ってほしい

6)職場づくりについては
● 相談しやすい環境を作ってほしい
● 部下の意欲を高めるように意識してほしい

7)仕事への取り組み方については
● 逃げずに責任をとってほしい
● 部下を守ろうという心意気をもってほしい
● 判断力をつけてほしい

指導・支援者としての期待は、通常、以下の通りです。

● 部下の指導・支援に対し、もっと意識を高めてほしい
● 部下をほめること、叱ることをしっかりやってほしい
● 成果(結果)に対して、適切な評価をしてほしい

プレーヤーとしての期待は、通常、以下の通りです。

1)仕事への取り組み方
● リーダー(上司)自身が仕事を楽しんでほしい
● チャレンジする意欲をもっともってほしい

2)人柄
● 部下に慕われる人望の厚い人であってほしい
● 気さくで、飲みにも誘いやすい人であってほしい

次に考えるべきことは、一般社員から課長になった場合、何かどう変わるのか、あるいは変わらなければならないのかということです。このことについて、明確に理解されている日本企業は少ないように思われます。

16.課長の役割と一般社員の役割の大きな違い
  
課長の役割と一般社員の役割の最も大きな違いは、人に仕事をしてもらうことです。そして、課長として最も難しいのは、自分自身で仕事をするのではなく、人に仕事をしてもらうこと、それも課長ご自身の期待通りに仕事をしてもらうことではないでしょうか。そのためにはどうしたらよいか、具体的に押させておくべきポイントは以下の二つです。

1)正しく部下を理解する
部下にはさまざまなタイプの方がいます。人によって求めていること、スキル・経験、性格などが異なってきますので、部下がどのような人なのかを把握する必要があります。特に、部下が目指していること(仕事上で目指していること)を把握しておくことが必要です。具体的には、給料を上げたい、キャリアアップしたい、スキルをつけたいということです。

2)課長への転換点の特徴を認識する
課長と一般社員に求められることの違いを自ら明確に認識することで、経営的な視点を獲得していく必要があります。それは具体的にどういうことなのでしょうか。次回ご説明します。

執筆:髙橋 宏誠

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