正しい目標管理(16)目標設定に関するQ&A #3

マネジメントシステム 人事コンサル 正しい目標管理シリーズ 髙橋宏誠

前回は、「多忙な業務の中で、目標管理をきちんと実施する」ための3つ目のポイントとして「部下の負担感を軽減する」こと、それには職場の業務全体を効率化すればよいということについてお話ししました。

また、業務を削減する際の原則として、次の3つ挙げました。

1)付加価値を生んでいない業務を見つけてやめること。
2)どの予算を削れるかという検討を数字の上でしないこと。
3)〇〇費用と書いてあったら、投資と読み変えること。

さらに、効率化するにはいくつか視点があるというご説明しました。効率化を要素分解して考えるのです。

4.業務の効率化

効率化を大きく分けると、「最終成果・サービスの改善」と、「作業プロセスの改善」です。それぞれをもっと要素分解していくと以下の通りになります。

1)最終成果・サービスの改善
① 質量の見直し
・質の簡素化(例:報告書の内容の簡素化)
・量の低減(例:資料の配布先の限定)
② 頻度の減少
・頻度の減少(例:資料作成を四半期毎にする)
・削減
③ その他
・タイミングの変更(例:計画作成後に予算編成を行う)
・統合または代替(例:資料の「作成・説明」をやめ、「説明」のみとする)
・内容・形式の変更(例:ハードコピーは配布せず、ネットを通じた送付のみとする)

2)作業プロセスの改善
① 人的資源の効率的配置
・ベテランの活用
・低経験者の登用(例:マニュアルを作成し、低経験者に任せる)
・外注(例:専門書類作成を専門家に任せる)
② 作業方法の改善
・職務・サービスの統合(例:人事と経理で行っていた〇〇業務を一括して行う)
・集中化、分散化(例:各部署で行っていた〇〇業務を一括して行う)
・作業量の平準化(例:月末にピークを迎える〇〇の時期をずらし、ピーク時に合わせた人員配置・役割分担を行う)
・準備の改善(例:会議前に資料を配布、会議では決定事項のみ議論する)
・ITシステム化
・標準化、フォーマット化(例:各種書類の標準フォーマットを作成し、書類作成の手間を省く)

内容としては、皆さんからすると当然のことだと思われるでしょうが、業務に追われているとこういったことを考える時間がない、気づかないでいるということがあります。上記はあくまで一つの例ですので、皆さんの業務で置き換えてみることが大切です。

5.効率化の実施

提起されたアイデアは、

1)即時その場で実施できること。
2)全社または部門間で調整検討が必要なこと。

に分け、前者についてはすぐに実施し、後者については社内のしかるべき会議体で評価してもらいます。

効率化を実施する際のポイントは以下の通りです。

1)廃止をすることが最も効率化となるので、効率化のアイデアのうち、2割程度は廃止する。
2)やめたら仕事に支障がでるかもしれないという不安を解消するために、試しに一定期間中止してみる。
3)安易にシステム(IT)化しない。かえって業務に工数がかかる場合があるので良く考える。

執筆:髙橋 宏誠

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