【セミナーレポート】「問題解決をはかる!MBA的交渉戦略」

ヒューマンアカデミービジネススクール(HABS)は、MBA取得を検討する方々を対象にMBAプログラム体験会&説明会を開催しました。MBAプログラム担当教員である秋沢伸哉による実際の授業の臨場感あふれる体験会の模様をお届けします。

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登壇者

講師
秋沢伸哉 HABS MBAプログラム教員(交渉学)
ファシリテーター 
山下允睦 HABS マネジャー


交渉とは人間にしかできないスキル

交渉力がある人とは、「押しが強く、相手を打ち負かす話術的テクニックが豊富な人」をイメージするかもしれませんが、交渉とは、「お互いの意見の食い違いや利害のぶつかり合いを解消し、双方が受け入れられる結論を求めるコミュニケーション」です。交渉におけるコミュニケーションスキルとは?―――時代背景やケースメソッドを使ったワークを通じて、参加者の皆さんに体感していただきました。

体験会は交渉学が必要とされる社会的背景の紹介から始まりました。一般企業における社内外の事業環境の変化、組織部門間の調整・コンフリクト事象から、医療分野での訴訟ケース事例、家族間におけるコミュニケーン不和に至るまで、現代では幅広く交渉学が必要となってきています。参加者の皆さんも頷きながら聞き入っていました。

さらに秋沢は「多くのビジネスパーソンにとって交渉学を習得する事は、加速するAI時代に"代替えのきかないスキル"を身につける事に繋がる」と、事例を挙げて説明していきます。医療新薬開発の分野もAIをつかった開発が導入されているとの事。今回の体験会は医療従事者も多く参加しており、メモをとり、時に秋沢の言葉に考え込むその姿からは、自分自身のキャリア形成だけでなく、これからの医療業界を担っていく責任や意気込みが感じられました。

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対処法では問題は解決しない

後半は、いよいよ交渉学体験です。海外のビジネススクールでも取り上げられるケースを使って、参加者全員でワークを開始です!ワークの一部をご紹介します。

【ケース】
● あなたが帰宅をすると1個のオレンジを取り合い、いつもは仲の良い姉妹が大ゲンカの真最中でした。
● 2人ともオレンジがすごく欲しい!と言ってお互いにどうしても譲りません。

Q:あなたはこの問題をどのように解決しますか。

参加者全員がシートに解決手法を記述し、それを発表します。納得度が高い発表者を各自が採点します。プレゼンテーション・意見交換・フィードバックは、MBAプログラムの基本構成です。実際の授業同様のワークに参加者の皆さんは頭をフル回転させ取り組み、興味深く他者の発表に耳を傾けていました。

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ケーススタディには「これが正解」というものはありません。以下の内容は、今回のケースの1つの回答例です。

【回答例】
1.姉と妹のオレンジが欲しいその目的を聞く
2.姉はオレンジをマーマレードにしたい、妹はジュースにしたい
3.姉の目的は「皮」、妹の目的は「果肉」である
4.皮と果肉を分ける


プロセスを抽象化する

回答例のポイントは「プロセスの抽象化」にあります。

【プロセスの抽象化】
1.自分の利益・相手の利益を「特定化」する
2.共通の利益を探す

「オレンジを2つに割って分ける」という回答も考えられますが、単純な折半は双方に不満を残すことがあり、また、オレンジ半分では目的を遂げることができないかもしれません。実はこれは日本のビジネスシーンで陥りがちな決着の仕方でもあります。

秋沢は交渉学には原則があると述べています。

【交渉学の4つの原則】
1.「人」と「解決すべき問題」の分離
2.立場→利益を強調
3.選択肢を創生する
4.意思ではない客観的基準を強調 

このことから、交渉=説得ではなく、お互いトレードオフを行いながら、利益を最大化・損失を最小化にするコミュニケーションプロセスであることがわかります。

現在進行形の「生きた事例」で実践研究

今回の体験会で秋沢が触れた「AI時代に代替えが効かない有用なスキル」を身につけるプロセスこそが、MBA取得を目指す真の意味であるといえるのではないでしょうか。交渉学は、2018年10月からスタートするMBAプログラムで受講可能な科目です。変化を求めて、そして成長機会を求めて入学してくるビジネスパーソンにとって大きな経験値になるものと期待しています。

最後に、参加者の皆さんから寄せられたアンケートコメントの一部を抜粋し、ご紹介します。

● 「利益交換」を行う考え方が勉強になりました。
● 1つの出来事に対して、1点集中ではなく、広い視野を持ち取組むことが重要だと認識いたしました。
● 仕事の悩みも解決の方向へ向かい始めましたし、今日教わったことは今後に活かします。
● 答えは一つではない。状況や人によって、より良い方法が異なる。その手段の種類を知ることができる。
● 日常の業務の中で、今まであまり交渉という見方では見ていなかった事も実は交渉だと気づきました。自分の業務を進める上で、お互いに利益を得られる事で業務を進めやすくなると思いました。
● 交渉のゴール(双方の満足度)設定が最重要項目である。
● 交渉の原則として、相手に自分の考えを正しく伝え、互いに満足できるコミュニケーションを常に考えることが出来るようになれば、今後、どの場面でも話をスムーズに進めることができるようになると実感しました。

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