経営幹部層の事業推進力強化

問題背景と課題本質

経営幹部層の事業推進力を衰退させているのはビジネス環境

事業を推進していくために、さらには推し進める事業が大きければ大きいほど重要になるのが「人を動かす力」です。事業の責任者である経営幹部は、誰に、どのような役割を演じてもらい、どういった成果を上げてもらえばよいのかという「事業の目標を達成するためのシナリオ」を描くスキル、そしてそのシナリオどおりに人に動いてもらうためのスキルが必要になります。

ここで問題になるのが、日本の企業では、大きなプロジェクトにおいて人を動かすという経験を積む機会が得にくいということです。もともと日本のビジネスパーソンは、脚本を書いて人に動いてもらうよりも、自ら手を動かしてしまいがちです。また、日本のビジネス環境は発注先や受注先などの取引先が固定されていることが多く、種々の問題をネゴシエーションによって解決することも多いため、詳細なシナリオを描く必要性を感じにくい環境であるとも言えます。

特に大企業では、資金も人的リソースも潤沢なゆえに、シナリオを描いて人を動かすという経営幹部層になくてはならない経験をなかなか積みにくい状況にあります。逆に、あらゆるリソースが限定されてしまう中小企業のほうが経営幹部人材は育ちやすいのかもしれません。

ただし大前提として、たとえ経営幹部層に事業推進力があったとしても、経営幹部自身がその事業や戦略に意味を見出していなければそれらは前進することはありません。トップダウンなど、他の人からの指示を受け、指示通りに動くだけでは良い成果が出ないのは言うまでもないからです。そうしたことも踏まえ、もし経営幹部層の事業推進力に懐疑的なのであれば、まずは経営幹部が担っている事業や戦略が、本人の主義主張から大きく外れていないか、取り組む意義を見出しているかを確かめてみましょう。

解決と効果

目標達成のためのプロセスを明確に描くシナリオ作成力が鍵

事業を力強く推進するために人を動かす際には、目標達成のためのプロセスを明確に、ありありと描くことが非常に重要です。ただ単純にスケジュールをはっきりさせて、いつ何を実行すればよいのかだけを明確にするのでは意味がありません。それはただの作業手順書にすぎません。大切なのは、プロセス上の各タスクにおける成果イメージをはっきりさせて、その成果を生み出すために、誰に何をしてもらうのかがわかるようにするということです。

このように、事業を前へと進めるにはプロセスマネジメントが非常に重要であり、いつ、誰に、どのように動いてもらい、どういう成果を出してもらうのかを明確に描く力、言い換えれば「シナリオ作成力」を身につけることで、事業推進力は磨かれていきます。

事業を推進するにあたり、最初に決定したプロセスやスケジュールは原則として変更すべきではありません。状況に合わせて変更していては、マイナスの調整力が身につくだけです。まずは小さなプロジェクトで構いません。シナリオを描く、プロセスをマネジメントする経験を何度も積み重ね、徐々に大規模なプロジェクトにチャレンジするのが理想的です。もしもそのような経験をする機会が得にくいようであれば、上司が手がけるプロジェクトをしっかり観察し、プロジェクト推進を擬似的に体験するのも有効です。

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