ビジネスモデル革新

問題背景と課題本質

企業が存続するにはビジネスモデルの革新が必須

「ビジネスモデル」という考え方は、経営戦略のなかでも新しい概念です。経営戦略の変遷を見てみると、第一世代が「競争戦略」であり、第二世代が「VRIO(ブリオ)モデル」、そして第三世代が「ビジネスモデル」で、これが現在の経営戦略における主流となっています。

例えば、従来のビジネスは自社が属する業界のなかでいかに生産量を増大させ、いかに優位性を築くかという「規模の経済」が重要でした。しかし自動車業界、金融業界、飲食業界などの「業界」の区分があいまいな時代において重要なのは、ビジネスの手法のユニークさです。自社が属する業界のなかだけを見てビジネスを成功させるのは難しいことを理解し、サプライチェーン全体を見てビジネスを考えなくては企業は生き残れないのです。

そしてまた、現在のビジネス環境のなかで企業が存続していくには、ビジネスモデルを革新し続けていかなければなりません。それにもかかわらず、従来の手法から脱却できず、新たなビジネスモデルを生み出せないことで徐々に縮小していく企業が多いのもまた事実です。

こうした事態が起こるのは、主に2つの理由が考えられます。

まず1つ目の理由が「他業界でどのようなことが起きているのかを把握できていない、または他業界だからという理由で把握しようとしていない」からです。

そして2つ目の理由は、「過去の成功にとらわれて、その成功モデルから抜け出せない、いわゆる“コンピテンシートラップ”に陥っている」からです。

戦略は、言い換えれば「環境の変化への適応」のため、外部環境の変化に応じていかにビジネスモデルに革新を起こし、環境に対応させていくかということが企業にとって非常に重要です。それができない企業が将来的に存続していく可能性は極めて低いといえるでしょう。

解決と効果

他業界や世界の動向に目を向け、常に情報収集を

ハーバード・ビジネススクールの名誉教授であり、変革のマネジメントとリーダーシップについての世界的権威であるジョン・P・コッターの言葉を借りれば、経営者に「危機感」さえあれば、ビジネスモデル革新はどこの企業でも起こすことができます。

自社が属する業界だけでなく、他業界についてもしっかりとウオッチし、知識をインプットしておかなければビジネスモデル革新を起こすことは困難ですが、危機感があれば能動的に情報収集を行い他業界について研究するはずです。場合によっては、他業界を眺めることで異業種だからこその気づきがあるかもしれません。そして、他業界に自社のコア事業を持ち込んだときにどういった相乗効果を発揮できるかといった斬新なアイデアが生まれます。

また、ビジネスモデルに革新を起こすためには、過去の成功事例にとらわれず、自分たちが革新的だと感じることを行うことも時には必要でしょう。例えば大企業では特に、新製品や新サービスを展開する際には必ずといっていいほどマーケティング活動を実施します。しかしながら、マーケティングというものは既存の成功モデルを分析するものですから、そこから革新的なものはなかなか生まれにくいものです。むしろビジネスモデルを刷新するような因子は、これまでにない「異常値」のようなもののため、マーケティングの分析対象からも外れてしまいます。よってマーケティングの分析結果のなかから新たなヒントを得ることは難しいといえるでしょう。

ビジネスモデル革新とは、いわばゲーム・チェンジです。固定観念や既成事実にとらわれない、破壊的な創造性、クリエイティビティーによってのみ生まれるものですので、常に他業界や世界の動向に目を向け、幅広く情報を収集しておくことが重要なのです。

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