キャリア自律・働き方

問題背景と課題本質

社会の成長が見込めない時代には、自らチャンスを求め切り開く努力が肝要

高度経済成長期に従業員が終身雇用制度で守られていた時代には、皆が物質的な豊かさを求め、給料や肩書き、インセンティブなどの「外的報酬」が望まれてきました。しかし、社会が成熟するにつれ、経済的豊かさよりも心の豊かさを追求するようになり、この人と仕事できる、こんな価値を世界で初めて生み出した、といったお金に代えられない価値である「内的報酬」が求められるようになってきています。

また、成熟社会とは、GDPなど成長率が鈍化した社会でもあります。そこでは、どれだけ長い時間働いても、また優秀で努力したとしても、貧困格差が埋まらないという現実があります。社会が成長を続けている時には、働く場を得ることは難しくはありませんでしたが、今は受身でいては、望む報酬は得られませんし、ともすれば一生ワーキングプアから抜け出せないといった事態もあり得ます。保障がないゆえに、会社でのパフォーマンスよりも、自分自身で何を目指すかを考えざるを得ないともいえるのです。

そして、日本は労働力人口の減少から、政府主導で働き方改革が叫ばれ、多様性のある働き方としてテレワークや副業が推進されています。ただし、本来の「働き方」はこうした就業スタイルや雇用条件を指すのではありません。どういう自分になりたいか、という「生き方」の問題なのです。キャリアは「生き方」そのもの。与えられた環境に甘んじるのでなく、自らチャンスを求めてキャリアを切り開いていくことに自律的になるべきでしょう。インターネットの普及や社会のグローバル化などにより、意志さえ強く持てば後押ししてくれる条件は整えられるはずです。

解決と効果

先達の経験を直接聞き、真摯に考えて、自分らしく生きるための武器を獲得

自分の生き方、働き方を自らデザインすることを意識しましょう。内的報酬の価値観を意識しながら仕事していくことで、自分の武器になるようなキャリアを築いていくことができます。

具体的には、世代により、意識すべき事柄は変わってきます。20~30代では、自分を磨くために、あえて難しい仕事や修羅場のような状況を多く経験することです。限界まで努力することで初めて見えるもの、理解できることがあるものです。体力がある若いうちに、また、たとえ失敗したとしても周囲がフォローしてくれ許されるうちに、そうしたチャレンジをしておくのがよいでしょう。30代ではマネジメントも経験しておきたいものです。

そうやって30代までは粛々と修行を積む感覚で、努めて武器を身につけておけば、40代には自分ならではのオリジナルな仕事に挑戦ができるようになるでしょう。その年代になれば、自分が何をしたいか、どう生きたいかがリアリティーをもって認識できており、それを実行に移すだけの材料が手に入れられているはずです。そして、実行するためには、会計知識や語学力などの得意領域だったり、難易度の高いプロジェクトをいくつも成功させてきたりといった、周囲からも評価されやすい実績を重ねることが有効です。

また、人脈や人的ネットワークも武器として有効ですが、それには実際に必要な時に動かせるレベルのものでなければなりません。SNS上でのつながりよりも、時間・空間を共にして培われた信頼や人間関係があってこそ、キャリア形成にプラスになるといえます。その際、お勧めしたいのは、自分より1世代上の人たちと話をすることです。長く経験を積んでいる分、眼力や判断力を備えられていますから、参考にすべきです。また、経済サイクルも一巡して、良い時代、悪い時代の両方を経験されていますから、話を聞くことで、その貴重な経験を自身の仕事に生かせるはずです。

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