【中間管理職機能強化】市場創造型マインドを持った人材を育成する

会社の業態:食材・食品の販売および販売
会社の規模:従業員 1,000人以上
ご担当者:人事部 部長様

中堅管理職の質を高めワンランク上の企業を目指す

当社はレストランなどへ食材を卸す事業と自社開発製品の製造・販売、両方を展開しています。食品関連業界は消費者の健康志向や安心志向、少子高齢化などを背景に、緩やかでありながらもダイナミックな変貌を遂げている最中。一方で、東南アジアとの経済連携などを受けた輸入品の増大も着実に市場に影響を与え始めています。

■課題・背景

安定志向から脱するためにはどうしたらいいのか

実は食品業界というのは、一定の規模になると業績は安定的になります。外食産業の場合は別ですが、食材の製造・販売の場合、急激な変化は起きにくい。原材料のコストが変わっても基本的には価格転嫁で対応し、それに伴う価格弾力性も比較的低いので、利益も相応に確保できます。ただこれが落とし穴で、安定的な環境にいると人材も同様に安定志向に陥ってしまいます。これが当社の課題でした。

そこで目指したのが中間管理職の機能強化です。上から指示、そして下からの要望が集まる中間管理職はまさに業務遂行の要。逆にここがボトルネックになって情報が滞ると、企業そのものの活力が低下してしまいます。

中間管理職研修にはこれまでも取り組んできましたが、知識重視から戦略重視への転換を新たなテーマとしました。将来を見据え、より挑戦的で市場創造型のマインドを持った人材を育成することで、当社のレベルを一歩上の段階へ引き上げたいと考えたのです。

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■提案プロセス・実施施策

"思考の生産性"を徹底的に追求する研修に

まず、従来2日間で終えていた管理職研修を半年間かけて3回のワークショップを行う形としました。3回といっても、各ワークショップの間には、ワークシート、課題図書の感想文など課し、継続的に学びを深めてもらいます。さらに、研修前に講師の先生に参加者の問題意識などをヒアリングしてもらい、実情に沿ったプログラムとなるよう工夫しました。

テーマは、1回目が「戦略」。他業界の話などをもとに外部環境に対するセンスを磨きます。2回目が「マネジメント」。リーダーシップの在り方や組織変革のアプローチなどを事例を交えて学びます。そして3回目が「経営数値」に関するもので、指標や財務・原価といったものを勉強します。

今回の研修ではある種の限界を目指しました。参加者の意識と行動の変化を徹底的に追求することによって、安定志向の殻を破ってもらおうと考えたのです。講師の先生とも、「"思考の生産性"は追い込まれることで向上する」という方針で一致していました。

研修全般を通じて大事にしたのは、中間管理職の目線を上げさせることです。課長、部長レベルで物事を考えるのではなく、どうすれば次期経営者としての判断や思考ができるようになるか。そうした意識改革を基本に置きました。そこで先生が指摘したのが「"主語"の次元を上げる」ことの重要性です。「うちの業界は----」と業界レベルでビジョンを語れるようになれば大きな前進。これには納得させられました。

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■成果

"戦略とは競争しないこと"という考え方も浸透してきた

研修後、中間管理職からこれまで以上にポジティブな提案が出されるようになっています。部下である若い世代の社員からの反応も良く、「上司の言動が変わった」という声を耳にします。縦割り意識が解消され、他部門と連携しながら問題を解決しようという姿勢が出てきたことも大きな成果です。「戦略とは、いかに競争しないでいいポジションを取るかである」。研修で述べられた言葉も次第に社内に浸透してきています。

私たち人事部門の役割は、これらの変化を継続的なものとして、実際の生産性向上、競争力強化につなげていくことです。そこで、講師によるワークシートや感想文のe-mailコーチング(添削内容)を踏まえて、個人個人と面談し、キャリア開発や目標管理と連動させるようにしています。また、研修に伴う成果を社内報で取り上げて、全社に発信するようにもしています。

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■参加者の声

「私が担当する食品の品質管理という仕事は100%が求められるもの。研修で、読書感想文などの課題が半年間に及び出されると聞いて正直面倒だなと思いました。しかし、結果的に1泊2日の研修を3回、その間の課題、いずれも非常に興味深く取り組めました。チームで競合他社の比較分析や商品比較を行ったのですが、他部署のメンバーとこうした議論をしたのは初めてでしたし、認識の違いもあり、大変盛り上がりました。今もいい人間関係が続いており、社内人脈が広がっています。課題図書は、実際の著名な経営者が書いたものが多く、今回の機会がなければ読まなかったと思うものがほとんど。初めは、内容を要約したような感想文を提出し、突き返されたりもしましたが......。研修での輪読はチームのマネジメントにも使えると思い、実際活用しています。今後も同じような研修があればぜひ参加したいですね。」(品質管理部 課長)

■この事例で取り入れた研修メニュー

#イノベーション論 #マーケティング論 #組織マネジメント #管理職のための会計財務

■ キーワード

#意識革新 #ワークショップ #e-mailコーチング #管理職研修 #課題図書

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